「レバレッジ取引・レバレッジ」は、仮想通貨のトレードをしている・これから始めたいという方なら、必ず聞いたことがあるワードですよね。
レバレッジ取引は、小さい資金でも大きな利益を出せる・価格が下がっているときでも利益を出せる取引なので、仮想通貨のトレードで利益を出すためには、とても重要な取引方法です。
ですが、現物取引よりも損失が出やすく、場合によっては借金を背負うリスクがあるので、しっかりと理解しておくことが必要不可欠です。
ということで、今回はレバレッジ取引(仮想通貨FX)の仕組み・メリット・デメリット・注意点を紹介します!
では、さっそく見ていきましょう!
目次
レバレッジ取引の仕組み
レバレッジとは「テコ」という意味で、レバレッジ取引とは「少ない力で大きなモノを動かすテコの原理」にならって、少ない資金(証拠金)に大きい金額の取引を行う取引方法です。
たとえば証拠金100万円でレバレッジ5倍に設定すると、500万円の取引ができますね。
ちなみにレバレッジ取引は「仮想通貨FX」や「証拠金取引」とも呼ばれます。
証拠金とは?
レバレッジ取引の説明で「証拠金」というワードが出てきましたね。
レバレッジ取引では、少ない資金を元手に取引所からお金を借りて大きな金額の取引をします。
そして取引所からお金を借りるために担保として預けるお金を「証拠金」と呼びます。
要は証拠金とは「取引所からお金を借りるための担保となるお金」ですね。
現物取引とレバレッジ取引の違い
現物取引は現物を取引するのに対して、レバレッジ取引は建玉(架空の現物)を購入して差金(利益・損失)だけを取引します。
そのため、以下のように同じ100万円の取引をしても、「取引に必要な資金」と「得られる利益」は変わってきます。
たとえば1BTC=100万円のビットコイン(BTC)を購入して1BTC=110万円の時に売却する取引をする場合、
現物取引(必要な資金100万円)
- 1BTC=100万円の現物を購入
- 1BTC=110万円のときに現物を売却
- 口座に110万円が入る
レバレッジ取引(必要な資金20万円)
- レバレッジ5倍で1BTC=100万円の建玉を購入
- 1BTC=110万円のときに建玉を売却
- 口座に差金10万円+証拠金20万円が入る
また手数料の面でも現物取引とレバレッジ取引は違っていて、
一般的に現物取引でかかる手数料は、「決済するときに取引金額の一定割合を支払う取引手数料」が発生するだけですが、
レバレッジ取引では、取引手数料に加えて「建玉を持っている間、毎日建玉の一定割合を支払うスワップ手数料」が発生するため、建玉の持ち続けには注意しましょう!
レバレッジ取引のメリット
大きな利益を狙える
レバレッジ取引の最大のメリットは、大きな金額の取引ができるため「大きな利益を狙える」ことです。
100万円の資金で取引したとき、現物取引とレバレッジ取引で得られる利益の差を見てみましょう。
1BTC=100万円から1BTC=110万円に上昇した場合、
現物取引
- 1BTC=100万円を購入
- 1BTC=110万円で売却
- +10万円の利益
レバレッジ取引(レバレッジ5倍)
- 5BTC=500万円を購入
- 5BTC=550万円で売却
- +50万円の利益
以上のように、同じ資金・値動きでも、現物が10万円の利益なのに対して、レバレッジ取引では50万円の大きな利益を出すことができます。
一方で利益だけでなく損失も大きくなるため、レバレッジ取引はハイリスクハイリターンとなることも理解しておきましょう。
少ない資金から取引を始められる
少ない資金から始められることもレバレッジ取引のメリットの1つですね。
100万円の取引をする場合、現物取引では100万円の資金が必要ですが、レバレッジ取引(レバレッジ5倍)では20万円の資金だけで100万円の取引ができます。
一方で限界までレバレッジをかけてしまうと、少しの値動きで強制的に決済されていまう(ロスカットが発動する)ので、証拠金に余裕を持ってレバレッジ取引していきましょうね。※ロスカットは後述
「売り(空売り)」ができる
レバレッジ取引では、「売り(空売り)」で取引できるため、価格が下がっているときでも利益を出すことができます。
現物取引では、持っている現物を売買する「買い」の取引しか始められないため、利益を出すには「価格が上昇したときに売る」しかありません。
一方でレバレッジ取引では、「売り」から始められるため「価格が下落したときに売る」ことでも利益を出すことができます。
「売り(空売り)」で利益を出す仕組み
- 取引所から1BTC=100万円を10BTC借りたと
- 10BTCをレバレッジ取引で全て売ると1000万円(100万円×10BTC)を手に入れることができます。
- 1BTC=90万円まで下落したときに10BTCを900万円で買い戻して、取引所に10BTCを返します。
- 10BTCの売却で1000万円を手に入れ、買い戻しで900万円かかったので、100万円の利益が出ます。
もちろん、「売り(空売り)」をして価格が上場してしまった場合、損失が出てしまうので注意は必要です。
仮想通貨の売買方法
- ショート:売り注文から始めた取引
- ロング:買い注文から始めた取引
指値注文・逆指値注文・成行注文の概要・特徴が気になる方は、指値注文・逆指値注文 の概要・特徴【仮想通貨の基礎知識】をご覧ください!
レバレッジ取引のデメリット
利益も大きくなるが、損失も大きくなる
レバレッジ取引で大きな金額で取引しているため、マイナスの値動きすると大きな損失を出してしまうリスクもあります。
100万円の資金で取引したとき、現物取引とレバレッジ取引で得られる利益の差を見てみましょう。
1BTC=100万円から1BTC=90万円に下落した場合、以下のような状況になります。
現物取引
- 1BTC=100万円を購入
- 1BTC=90万円で売却
- ー10万円の損失
レバレッジ取引(レバレッジ5倍)
- 5BTC=500万円を購入
- 5BTC=450万円で売却
- ー50万円の損失
以上のように、同じ資金・値動きでも、現物取引では10万円の損失に対して、レバレッジ取引(レバレッジ5倍)では50万円の損失となってしまいます。
また損失額によっては、証拠金の不足分を追加で支払う追証(追加証拠金)が発生したり、強制決済されるロスカットが発動することがあるので、注意しましょう!
証拠金維持率とは
証拠金維持率とは、レバレッジ取引に必要な証拠金に対して自分がもっている資産(純資産総額)の割合です。
一般的に証拠金維持率が高いほどレバレッジで損失を出すリスクが低くなりますが、追証・ロスカットされるリスクは高くなります。
追証・ロスカットが発動する証拠金維持率は、取引所毎に異なりますので、レバレッジ取引を利用する前に確認するようにしましょう。
またレバレッジ取引をする際は、証拠金維持率に注意して取引しましょうね。
追証とロスカットの例
- 証拠金5万円
- レバレッジ5倍
- 1XRP=100円のリップル(XRP)を2000XRP(20万円分)購入
- 証拠金維持率100%以下で追証発動
- 証拠金維持率90%以下でロスカット発動
【購入時:1XRP=100円のときの証拠金維持率】
- 必要な資金:100円×2000XRP=20万円
- 必要な証拠金(レバレッジ5倍):20万円÷5=4万円
- 含み益(利益):0円×2000XRP=0円
- 純資産総額:0円+5万円=5万円
- 証拠金維持率:5万円÷4万円×100=125%
【1XRP=93円に下落→追証が発動】
- 必要な資金:93円×2000XRP=18万6千円
- 必要な証拠金(レバレッジ5倍):19万円÷5=37,200円
- 含み益(利益):(93ー100)円×2000XRP=ー14,000円
- 純資産総額:ー14,000円+5万円=36,000千円
- 証拠金維持率:36,000円÷37,200円×100=96%
【1XRP=90円に下落→ロスカットが発動】
- 必要な資金:90円×2000XRP=18万円
- 必要な証拠金(レバレッジ5倍):18万円÷5=3万6千円
- 含み益(利益):(90ー100)円×2000XRP=ー2万円
- 純資産総額:ー2万円+5万円=3万円
- 証拠金維持率:3万円÷3万6千円×100=83%
損失を出しすぎると発動する強制決済【ロスカット】
仮想通貨はボラティリティが高いため、気づいたら損失を出していたという状況も珍しくありません。
そのため、大きな借金からユーザーを守るために、取引所は一定の水準(証拠金維持率)以下まで損失を出したら強制決済するロスカットという仕組みを導入しています。
「借金になる前に決済してくれるなら、ハイレバレッジかけても安心じゃ!!」と考えた方もいるかと思います。
ですが、急な値動きが起きてしまうとロスカットが発動する前に証拠金以上の損失が出てしまうことがあります。
そうなると、証拠金で払いきれない損失(不足金というなの借金)を支払わなければいけないので注意しましょう。
「絶対に借金は背負いたくない…」という方は、ゼロカットを導入している取引所がオススメです。
絶対に借金を背負わない【ゼロカット】
ゼロカットでは、急な値動きで証拠金以上の損失を出しても、証拠金以上の損失を取引所が支払ってくれます。
なので、証拠金以上の資金を失うことがありません!!
ちなみに取引所は取引量を上げて利益を出したいので、「損失出してもうちが支払うから、ハイレバでアクティブに取引してね」という意図でゼロカットを導入しています。
残念ながら、法律の関係で日本の取引所でゼロカットを導入しているところはありません。しかし、海外の取引所ではゼロカットを導入しているところもありますので、利用してみるのもいいですね。
ゼロカットを導入しているBitMEX(ビットメックス)の概要・特徴・登録方法【図解でわかりやすくご紹介】
取引に必要な計算が複雑
現物取引に比べて、レバレッジ取引では証拠金維持率の計算等が必要になるため、少し取引が面倒になります。
ですが自動で証拠金維持率等を計算してくれるツールもあるため、活用してみましょう。
初心者がレバレッジ取引するときの注意点
大きな損失を避けるために、低いレバレッジ(2,3倍)を設定する
レバレッジ取引ではレバレッジが高くなるにつれて、少しの値動きで損失が出てしまうリスクも大きくなります。
なので、最初のうちはレバレッジ2,3倍に低く設定して利用しましょう。
また早めに見切って損切りすることが重要になりますので、レバレッジ取引をする前に損切りする基準を決めておきましょう。
またロスカットされる前に、追証を支払って証拠金維持率をキープするすることもできますが、取引が長引くほどスワップ手数料がかかって気づかないうちに損失が出てしまうので、コチラも注意が必要です。
日本の取引所から始める
日本の取引所では投資家保護のためにレバレッジ倍率が最大25倍までとされていますが、海外の取引所ではレバレッジ最大100倍で取引できるところもあります。
そのため海外の取引所を利用する日本人ユーザーも多くいるのですが、海外の取引所は日本語対応していない、日本円入金できない、国の許可を得ずに運営している取引所もあるので不安等のデメリットもあります、
なので、レバレッジ取引に慣れるまでは日本の取引所の利用がオススメです。
レバレッジ取引を提供している仮想通貨取引所
レバレッジ取引を提供している取引所をいくつかご紹介しますね。
取引所名 | 拠点 | 取扱通貨 | レバレッジ最大 | 備考 |
bitbank trade | 日本 | 1 | 20倍 | |
GMOコイン | 日本 | 5 | 10倍 | |
bitFlyer ※新規登録停止中 |
日本 | 1 | 15倍 | |
Zaif ※新規登録停止中 |
日本 | 5 | 25倍 | |
DMM Bitcoin | 日本 | 7 | 10倍 | |
BitMEX | 海外 | 8 | 100倍 | 日本語対応 |
レバレッジ取引(仮想通貨FX)の仕組み・メリット・デメリット~まとめ~
以上、レバレッジ取引(仮想通貨FX)の仕組み・メリット・デメリットをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
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最後に、今回ご紹介した内容のまとめを記載させていただきます。
レバレッジ取引の仕組み
- 少ない資金(証拠金)で大きな金額の取引ができる
- レバレッジ取引は、差金で利益を出す(現物の売買ではない)
特徴【メリット】
- 大きな利益を狙える
- 少ない資金から取引を始められる
- 「売り(空売り)」から始められる
特徴【デメリット】
- 利益も大きくなるが、損失も大きくなる
- 借金を背負う可能性もある
- 取引に必要な計算(証拠金取引等)が面倒
初心者がレバレッジ取引をするときの注意点
- 低いレバレッジ(2,3倍)から始める
- 余裕を持った証拠金で取引する
- 日本の取引所から始める
以上、AirDrop博士のグンちゃんでした!
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